早いもので、もうすぐ令和5年ですね。“平成”から“令和”に変わった時のことを思い出すと、「うん?なんだかしっくりこないな」と感じていましたが、今では“令和”という言葉の響きは、すっかり馴染んだ気がします。人間とは不思議なものですね。
皆さんにとって、今年はどのような1年であったでしょうか?このブログを読んでくださっている方々の多くは、いろいろな苦労がありながら、生き抜いた1年だったと思います。昨年のブログでも書きましたが、この日まで頑張った自分に、「ありがとう」の一言を送ってください。“良くなったか”、“前進したのか”という視点も大切ですが、そのことはさて置き、今生きていること、それだけで「自分にありがとう」でよいのだと私は思っています。
話は変わりますが、私は中学生の頃、友人に誘われサイクリング部に入り、恩師や友人に恵まれ自転車ツーリングを趣味に持つことができました。ただ開業してからは多忙を言い訳にあまり走っておらず、来年こそはと密かに思っているところです。
日本は起伏の富んだ地形が多く、自然豊かな道がたくさんあり、サイクリストをけして飽きさせません。山の峠道を登る最中、いつも思うことがあります。
「苦しい、降りたい、でも登りたい」
自分で決めて走っていながら、ほんとに馬鹿者だと思います。
そんな苦境に立たされた時、いつも心の中でつぶやく言葉があります。
「自分のペースでいこう」
サイクリングは人生のストーリーのようです。上り坂や向かい風で心が折れそうになる時もあれば、下り坂や追い風の時はスイスイと上機嫌に進みます。
みなさんは、この1年を振り返ってみていかがでしょうか?
今どの局面にいるか、深呼吸をして振り返ってみてください。永遠に続く上り坂はありません。いつか変化の時がきます。そこまで、諦めず自分のペースで進めばよいのです。
医師である私は、みなさんが走っていく方向を一緒に考えたり、ペース配分を考えたり、時には立ち止まり休憩を取ったり、激坂があれば自転車を押しサポートしたり、そんなことを微力ながら行っています。人生は孤独ではあるけれど、困った時は頼ってください。
また同時に大切なことがもう一つあります。自転車を前に進めることができるのは、あなた自身だということです。厳しく聞こえるかもしれませんが、みなさんに代わってペダルを漕ぐことは、他の誰にもできないのです。
だからこそ自分を大切に、自暴自棄にならず、自分のペースで進んで頂きたいと思っています。
少し自転車の話で熱くなってしまいましたが、なにかの参考になりましたら幸いです。
今年一年、みなさんお疲れ様でした。
よいお年をお迎えください。